“神武以来の天才”と言われた加藤一二三九段も、最近“直感”について語っていた。彼もまた「7割が正しい」と言い、さらにはっとさせられるようなことを言った。
「直感が正しいのは無心だからだ」と言ったのである。
加藤さんが一手を指すのに2時間も3時間も長考するのは、直感の正しさを検証する場合が多いらしい。羽生さんも同じようなことを言ったことがある。
プロや当事者がいくら経験と知見で判断しても、そこに願望や私益や感情が入ると正しい判断ができなくなる。自分にとって都合のよい結論に難解な理屈をつけるだけのことが多くなる。