https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

今こそ地方に目を向けよ 対談 中曽根 康弘 VS ジェラルド・カーティス(最終回)

 中曽根 カーティスさんは「日本のことを一生懸命、学びたい」というお考えで来られた。それならば、やはり地方から知るべきではないか、と考えたのです。地方を見てから東京へ戻ってくる方がよいと。

 カーティス ほかの外国の政治学者と違ってよかったな、と思うのは、中津の山の奥に入り、また国東半島の農家のお宅に泊まって、様々な話を聞いたことです。これは僕の一生の財産になっています。

 本にも書いたが、そこの経験がまた素晴らしい。子供が自分の学校を自分で掃除をする、これは米国ではないことです。ある日、娘が帰ってきてしゃべったことは、「今日はトイレの掃除してきた」と。手袋をはめて、長靴を履いて、学校のトイレを掃除したのです。その時の娘は、ものすごく何かプライドを持っているような自慢するような表情でした。