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ひとインタビュー 半井小絵さん

――それがなぜ、転職?

20代後半に入ったころ、自分で見つけた目標に向かって頑張ってみたくなったのです。それまでは、わりと両親や周りの人々の期待に応えることを優先させて生きていた気がします。それもいいけれど、一度きりの人生なんだからもっと主体的に自分らしく生きよう、一生続けられる仕事を見つけようと思うようになって。目標とするには資格がいいだろうと思い、気象予報士を目指すことにしたんです。

――キャスターの仕事とは?

正直、最初は気象キャスターというのは誰かが書いてくれた原稿を読むだけと思っていました。ところが実際は違っていて、気象予報はもちろん、使う天気図や映像VTR、構成や原稿すべて気象予報士が自分でやるんです。驚いたのと同時に大変なプレッシャーで。今でも毎日緊張しているのですが、最初は本当に余裕がなかった。

いずれにしても、本番直前までどういうコメントにするか、どの情報を使うべきかをずっと考えています。

気象の仕事に携わるうちに、最近は有機農業への関心も高まってきました。この夏は山形県高畠町の農業合宿に参加したのですが、そういう場所で出会った人たちからパワーをもらうことも多いです。自然と向き合うことで、自分なりに無駄なものが多すぎると教えられました。自然と触れ合うことが私の大きなエネルギーになってくれるんです。

自分はこれをやるんだという信念を持って実践していることが、世の中の役に立つってすごいことだと思うんです。経験を積むほどに余計なものが排除され、その実践がより研ぎ澄まされていくと、本当にその人にしかできない専門職になる。そんなふうに年を積み重ねていけたら、カッコいい大人になれるかなと思っています。