2008-06-16 ■ 哲学 哲学 『峠(上)』 P178 そのあと、継之助は寝返りをうち、あおむきになった。目をつぶっている。 (旅に出たい) という思いが、ふつふつと湧いた。旅に出ねばならぬ。旅のなかでこそ、わが一己がこの浮世でいかにあるべきかを、思い至れるような気がする。