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“コピペ”と“規制”だけの官僚主導国家から脱却せよ

 もう1つは、過去は追いつこうとするモデルだったから、簡単だったというのもあります。米国、英国、フランス、ドイツの政策を調べて真似をすればいいだけだから、役人はとても楽です。文献を調べ、制度を採用し、それで終わり。でも、もうそれは通用しない。

 実際、現状ではどちらがいいのかなんて分かりません。半分社会主義的な政策がいいと言う人がいるかと思えば、究極の資本主義がいいと言う人もいて、実に多様な意見があります。仕方がないから、2〜3種類の選択肢を示して、みんなで徹底的に議論して決めるしかないのです。

 でも官僚には、そこで2つの全く違ったモデルを示したり、日本独自の案を考え出すような力はないし、制度上も無理です。もう従来型官僚の知識だけでは、これから先どうしたらいいのかなんて、分からないということです。

 官僚の採用は、多くてもいいのだと思います。でも、政策の現場の人間も、経験を積んでからどんどん外の世界に出て、優秀ならまた戻ってこられるような仕組みであればいい。年中入れ替わり、出入り自由になれば、「大きな政府」も「小さな政府」もないのでは、と見ています。

 つまりポリティカルアポインティーというのは、裸一貫でほっぽり出されても生きていけるような人じゃないとできないのです。

官僚の役割は、昔の、追いつけ追い越せ型で、真似の成功率が高い時は企画だったけど、今は成功モデルがなくて責任が取れないから、政策の執行に徹すればいいと思います。