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増田俊男の時事直言№484国会議員号(平成20年09月01日)

私が昨年から「8月」を指摘したことには理由があります。実はサブプライム・ローンの行き過ぎの懸念が最初に認識されたのは2006年2月です。(私の長年の友人が経営陣にいる)Bear Stearns(ベアースターンズ)異変の兆候を確認しました。その直後リーマンブラザーズの友人からも同様な指摘がありました。

今夏からの変化とは、相場を動かす情報が経済ファンダメンタルから政治に変わるということで、これがもっとも重要な点です。次は日米経済に大きな影響を与えてきた中国経済の方向転換です。つまり中国は、世界的景気後退を考慮に入れ、すでにオリンピックの2ヶ月前から従来の外需依存から内需依存政策に切り替えています

冷戦の長期化で世界資金にとって、今までのようにハイリスク・ハイリターン追及の時代は終わり、安全第一を求めて動きだしています。世界の株式市場が閑散なのはそのためです。世界政治にかかわりのない、また(核保有国でないため)関わることが許されない日本は世界政治から遊離し、結果世界のSafety Heaven(安全地帯)になろうとしています。やがてNYに代わって東京が世界の金融センター化することでしょう。今の日本経済にとって必要なことは補正予算ではなく、国際資金の流入です。