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齋藤孝の「3分間」アカデミー 時代はMBAより「大家族主義」だ〜大学の授業風景をヒントに考える

しかし25組の4人グループに分ければ、話す相手はわずか3人。ずっと感性を開いて話せるし、意見の集約もしやすいはずだ。

こうして各グループが意見を集約したら、次にそれを全員の前で発表してもらう。カオスは一転してコスモスに収斂されるわけだ。また、ここで全体の意見が出そろったら、それを参考にしながらもう一度グループに分かれて議論を続ける。新しい情報に触れた分、このカオスは前回より一段上になっているはずだ。そしてまたコスモスに戻り、さらにカオスをつくる。このカオス・コスモスの往復によって、全体の意見はどんどん昇華していくのである。

ポイントは、統括者である私がコミットしすぎないこと。ただし放任するのではなく、ルールと進行だけはきっちり押さえること。つまり、場の感性を開くための“触媒”に徹するということだ。

各自が適度に自立し、何を言っても許され、どんな失敗をしても存在を認められ、小さな成功でも祝福され、そして「この人のためにがんばる」と思える対象がいる。そんな組織の一員になれば、誰でもこぞって感性を開きたくなるだろう。