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【回顧・展望】政界こそニューディールが必要だ

 四十数年前、政治部記者としての私のスタートは、「池田総理番」であった。不幸にして池田首相は喉頭がんに侵され、東京オリンピックの閉会式の翌日、無念の退陣表明となった。

 その際の首相談話には「国民各位に対し、まことに相済まぬ気持ちでいっぱいであります」と書き記され、「自ら顧みて足らざるところの多かった私に4年有余の長きにわたり支援と鞭撻を惜しまなかった国民各位、とりわけ政治にたずさわる与野党の友人諸君に心から感謝の意を表します」という言葉で結ばれていた。

 政権の散り際における、この2人の宰相の行動様式の落差は、国民に対する政治の「息づかい」という根源的な問題にもかかわる。国民の負託を受けた正統政権が、自信を持って国政をリードしていく憲政の本筋に早く立ち戻らなければならない。そのことを改めて痛感させられる。