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田原総一朗の政財界「ここだけの話」2009年、日本が「自立」するチャンス

 ところが、戦後まもなく冷戦が始まった。冷戦が始まるとアメリカはその戦略を変えた。
 日本をソ連、つまり東側に対する、橋頭堡(きょうとうほ)にしようとした。軍事力はともかく、しっかりとした橋頭堡にするために、日本に金や技術などあらゆるものを提供しはじめた。

 当時、日本は空襲で工場も全部丸焼け、アメリカに比べて技術力も劣っていた。金もない。

 そういう時に、日本は融資される条件がずっとなかったにもかかわらず、世界銀行がどんどん融資してくれた。

 さらに面白い話がある。アメリカは本土を爆撃されなかったので、戦前からの工場がそのまま稼動していた。日本は、戦争で主な工場は皆焼けたので、なんとアメリカは、アメリカの工場で使われていない最新の技術で日本の工場を作った。アメリカの工場よりも日本の工場の方が最新技術だ、というようなことが随所で起きた。

 アメリカが新しい技術をどんどんくれた。そのために日本は高度経済成長ができた。