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【施政方針演説全文】(1)

 私は、昨年11月、ワシントンでの金融サミットで、わが国の過去の金融危機とそれを克服した経験を各国首脳に説明しました。また、国際通貨基金の機能強化と、最大1000億ドルの融資による日本の貢献策を表明しました。あわせて、次のことも提唱しました。一つは、金融市場の監督と規制に関する国際的な協調の必要性です。もう一つは、保護主義に陥ることなく、世界の貿易と経済を拡大することの必要性です。

 同時に、日本もまた、「この国のかたち」を変える節目にあります。

 今、3度目の変革を迫られています。急速な少子高齢化、新たな格差や不安、資源や環境の制約。そして、時代にそぐわなくなった社会のシステム。これらを乗り越えなければなりません。試練を乗り越えたときに、人は成長します。混乱を乗り越えたときに、社会が進化します。

 政府が大きくなり過ぎると、社会に活力がなくなりました。そこで多くの先進諸国は、小さな政府を目指し、個人や企業が自由に活動することで活力を生み出しました。しかし、市場に委ねればすべてが良くなる、というものではありません。サブプライムローン問題と世界不況が、その例です。今、政府に求められる役割の一つは、公平で透明なルールを創ること、そして経済発展を誘導することです。

 もう一つの政府の役割は、皆が参加できる社会を創ること、そして安心な社会を実現することです。

高齢者、障害者や女性も働きやすい社会、努力が報われる社会を創ることが重要です。また、競争に取り残された人を支えること、再び挑戦できるようにすることが重要です。

【施政方針演説全文】(2)

 現在の豊かで安全な日本は、私たちが創ったものです。未来の日本もまた、私たちが創りあげていくものです。過去2回がそうであったように、変革には痛みが伴います。しかし、それを恐れてはなりません。暗いトンネルの先に、明るい未来を示すこと。それが政治の役割です。良き伝統を守り発展させる。そのために改革する。それが、私の目指す真の保守であります。

 その際には、「生活者」「中小企業」「地方」の3つに重点を置きました。公共事業など従来型の景気対策ではなく、生活や雇用を守ることを目的とするものです。「生活防衛のための大胆な実行予算」。平成21年度予算を、こう呼びたいと存じます。

 国民に負担をお願いするに当たっては、不断の行政改革の推進と無駄排除の徹底の継続が大前提です。例えば、公益法人への支出を、平成18年度に比べ約四割削減します。「私のしごと館」など、無駄が指摘されている事業を廃止します。国の行政機関の定員については、社会保険庁の廃止によるものを含め、約1万5000人を純減します。道路特定財源は、すべて一般財源化します。

 国の出先機関の二重行政を排除するため、その事務や権限を地方自治体に移譲し、抜本的に統廃合します。縦割り行政の弊害を打破するため、内閣人事局を設置するとともに、公務員制度改革全体の工程表を策定し、改革を前倒しで実行します。天下りなど、公務員の特権と批判される慣行についても厳しく対応し、押しつけ的あっせんを根絶します。

【施政方針演説全文】(3)

 新たな農政改革を推進します。農業に潮目の変化が訪れています。食料の安全・安心を確保し、自給力を向上させるため、従来の発想を転換し、すべての政策を見直します。まず、「平成の農地改革」法案を今国会に提出します。所有から利用への転換です。また、意欲のある若者や企業の参入を進めるとともに、経営対策によって、担い手の経営を支えます。さらに、米粉や飼料用の米の生産を本格的に進め、自給率の低い麦・大豆の生産を拡大するなど、水田フル活用への転換元年とします。これらによって、農山漁村に雇用とにぎわいを生み出します。

【施政方針演説全文】(4)

 国づくりの基本は、人づくりです。

自由、市場経済、人権の尊重などを基本的な価値とする若い民主主義諸国の努力を、積極的に支援します。

【施政方針演説全文】(5)完
「贋の保守」を具体例を挙げて説明してほしい。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090102#1230905093