一方、経産省出身ながら「脱藩官僚の会」設立に参加した慶應義塾大の岸博幸教授は、谷総裁は官僚の親玉というより、人事院に操られているだけとみる。
「谷さんは、まじめな人で、信念に基づいて正論も言っています。それを回りが利用しているんでしょうね。人事院の官僚たちが、階級ごとにポストなどを割り当てる級別定数の決定権が内閣府に行ってしまうのを防ごうと総裁に言わせているわけです。人事院は、給与勧告などぐらいしか目立ちませんし、民間企業との接触が少なく、権限がなくなれば自分たちの天下りに使う材料がなくなってしまいますから」
人事院総裁「政権交代ありうる」 公務員改革法案「お蔵入り」期待?
「いま、そういってはなんだが、政権の交代ということも起こりうる−」