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 ――攻撃の急先鋒(きゅうせんぽう)は野中広務深谷隆司の両氏だった。


 細川 ほんとに立ち往生しました。日本の政治改革のためには自民党支配の基盤を打ち崩さないとダメだという思いがだんだん強くなってきた。自民党が健全野党の役割を引き受けていればほかにやりようもあったのですが、裏で社会党に手を回したりもした。私も方便として、新進党民主党に向かわざるを得なかった。自民党が健全野党になって初めて、日本の政治はいい形になると思います。

 ――ただ、細川さんは単純な二大政党論者ではない。国会答弁で将来は「穏健な多党制」に向かうと発言された。


 細川 その時点とその後では事情が変わりました。選挙制度が変わった。最初の政府案は小選挙区250、全国区の比例代表250でしたが、法案成立時は小選挙区300、ブロック制の比例代表200。いまは300と180。だんだん二大政党制に有利な制度になっています。

 ――民主党はさらに比例区の定数を80、減らそうとしている。


 細川 それはよくない。しかし民主党が今度の選挙で勝利すれば、その先は二大政党制ではなく、「穏健な多党制」に移行するのではないかという予感もある。単純小選挙区制で二大政党制のイギリスでさえ、第三党の自由民主党が力をつけ、「穏健な多党制」にシフトしつつあるのですから。

 ――中選挙区制はどうですか。


 細川 私は万全の制度はないと思っています。どんな制度にだってプラスもあればマイナスもある。


 私は選挙制度一神教小選挙区より多神論の中選挙区連記制がいいとずっと思っていました。日本人のメンタリティーからすれば、小選挙区で「白か黒か」「AかBか」という選択をし、敵対的な政治になるのは好ましくない。しかし、あの時点で実現可能な選挙制度としてあえて推進したのです。が、現状をみるに、小選挙区に張りついて選挙運動ばかりしている人、あるいは人気だけのタレントみたいな人が目立ちます。賢明な政治判断ができる立法府にはならない。中選挙区で「Aさんもいいけど、Bさんもいい」という選択、複数の名前を書けるほうが、日本的なよい政治になるのではないでしょうか。

今のまま中選挙区制にすると多数者支配が続くことになってしまう。
だから、小沢の考えてることが正しいし、その通りになる。