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「アメリカ衰退論」が的を射ていない理由――ジョセフ・S・ナイ ハーバード大学教授(1) | 国際 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン

 21世紀の国際的な情報化時代にパワーを行使するということは何を意味するのだろうか。パワーを作り出す源泉は何だろうか。

 オバマ大統領は就任演説の中で「わが国のパワーは、それを賢明に使うことでさらに大きくなる。わが国の安全は大義の正当性、規範を示す力、謙遜さ、自制心によってもたらされている」と語った。その直後、クリントン国務長官も「最も差し迫った問題でも米国単独では解決できない。世界も米国抜きで問題を解決できない。私たちは、私たちが利用できるすべての手段を動員する“スマートパワー”を使わなければならない」と発言した。

 現代の世界では、パワーの配分は状況によって変化する。それは3次元のチェスの試合と似ている。

 21世紀の米国のパワーの問題は、最も強力な国家である米国でさえコントロールできない事柄がますます増えていることだ。米国は軍事的な手段の行使では巧みであるが、軍事的な手段で対応できない事柄が増えているのである。

 重要なのは、他国を支配するパワーという観点から考えるだけではなく、目標を達成するという観点からパワーを考えることである。国家を超えた問題に対処するために他国を支援することは、自らの目的を達成するためにも役に立つ。この世界では、ネットワークとつながりがパワーの重要な源泉となる。21世紀の米国のパワーの問題は、米国の没落の問題ではなく、最も強力な国でさえ他の国の支援がなければ目標を達成できないということを認識することなのだ。

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