困難に遭うと、人は「解決策が別のところにあるのではないか」と、逃げの気持ちに陥ってしまう。でも、世の中、いいことだけが訪れることなど、絶対にない。必ず、悪いこともやってくる。その悪いことにぶつかって壊さないと、いいことも手に入らない。目標を立て、途中でどんなに苦しくなっても「いや、努力すれば、必ずできる」と自らに言い聞かせる。「困難は必ず解決策を連れてくる」。
「陥之死地然後生」(これを死地に陥れて、しかる後に生く)――部下たちを死地に投じてこそ、活路は開け、生き残れる。そんな『孫子』の教えが、永守イズムに重なる。