日本の政治を30年も考察してきたユタ大学のロナルド・レベナー政治学教授に聞いてみた。
「米国の二大政党制はイギリスとも微妙に異なり、全世界でも最も異色で、問題点も多いが、日本もいまやこの種の真の二大政党制へと進む可能性が生まれてきた。だがそのための条件はまず第1にいまの民主党政権がこんごの3年ほどの統治で成功を果たすことだ。日本が直面する主要な課題に正面から取り組み、一応の成果をおさめねばならない。第2には、自民党がこんご分裂せず、現在の団結を保っていくことだ。いずれも大きな条件であり、その達成は容易ではない」
きわめて常識的な考察だろう。レベナー教授はさらに日本の比例代表制が公明党や共産党の存続を可能にし、真の二大政党制の実現を阻みうるという点をも指摘した。