真っ先に疑われた政治家は中曽根幹事長だった。佐藤内閣で運輸大臣や防衛庁長官を歴任していたこと。児玉との関係が取りざたされていたことなどが背景にあった。
盟友の渡邊恒雄は児玉と親しかったことが知られている。また児玉の秘書、太刀川恒夫はかつて中曽根の書生であった。
その後、中曽根にとって旧知の仲のキッシンジャー国務長官がレビ司法長官に高官名の公表をしないように要請していることも、三木首相の意向とは別の次元で物事が進んでいたことをうかがわせる。
米国に対する中曽根の「もみ消し」要請が何を意図したものか、その真相は本人に聞くしか知りようがないが、朝日の記事にそのヒントを見つけた。
記事によれば、中曽根は「高官名が公表されると三木内閣の崩壊、選挙での自民党の完全な敗北、場合によっては日米安保の枠組みの破壊につながる恐れがある」と米側に指摘したという。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100212#1265933163
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