2010-03-02 ■ 法律 法律 ドイツ刑法と日本刑法 日本の刑法および刑法学は、すでに戦前の古い明治の時代から、ヨーロッパとくにドイツの影響を大きく受けて、今日に及んでいます。第2次大戦の敗戦後は、アメリカ法の影響が強くなり、刑事訴訟法(手続法)は英米法をモデルに改正されましたが、刑法(実体法)の方は、依然として、圧倒的にドイツ法の影響下にあるといってよいでしょう。 最近来日されたドイツの刑法学者の講演記録の中から、社会の変化に応じて変遷する刑法思想の流れという観点から見たドイツ刑法の現状について、2,3の点を紹介しておきたいといと思います。