本書の新たな視点とは、(1)過去の歴史学の主題だった「近代化」では現実が説明できなくなったこと、(2)1989年に始まる世界史の構造変化、(3)グローバル化の3点。
「歴史の機能は、過去と現在との相互関係を通じて両者を更に深く理解させようとする点にある」
「極度に細分化された歴史研究によって生まれる矛盾、緻密さの追求により逆に全体像を描くことに苦労し、歴史の魅力を減じさせてしまっている歴史学の現状を克服する必要の認識が、『全体史』という手段をル・ゴフに与えた」
- 作者: 樺山紘一
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/03/01
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 31回
- この商品を含むブログ (21件) を見る