2010-07-05 ■ 人 人 【次代への名言】周五郎と周平編(12) 「山本周五郎が好きでしょう、と言われる。私の心境は複雑である」(藤沢周平 『周五郎さんのこと』) しかし、藤沢は似ている、と言われてから周五郎の作品を「読めなくなった」という。周五郎の文章の強い「吸引力」から自分を守るためだった。 それから8年後、藤沢は周五郎を「人生派のわが師」としながら、つづる。 《といってもこれが人生だという説教を私は好かないので、うしろにぼんやりとそれらしきものが見える小説が書ければいいとねがうだけである》