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「育て上手」の上司たちの調査でわかった OJT成功のセオリー(その2) ――新人〜入社5年目までの若手に対する指導のポイント|なぜ職場で人が育たなくなったのか|ダイヤモンド・オンライン

 まず、指導方針については、「自分が楽しそうに仕事をする」、「本人の考えも否定せずに一度は受け入れる」という2つが共通特性として浮き彫りになりました。

さらに、入社1年目の新人に対しては、「1から10まで教えない」、「感情的にならない」、「能力を信じて期待する」。また、2年目から5年目の社員に対しては、「自分の考えやポリシー、意見を持つようにさせる」、「指導時に手を抜かない」という成功セオリーが明らかになりました。

 ここで目指すべきゴールは、「自分のアタマで考えて、適切な行動ができるようになる」ということでしょう。それを実現させたOJTリーダーは、基本的には「本人の考えも否定せずに一度は受け入れる」という行動をとり、頭ごなしに接することはしません。


 OJTリーダーの目から見れば、1年目だろうが5年目だろうが、自分と同じようなレベルでの判断や行動はできていない。若手は、すなわち「未熟」な存在です。


 ともすれば、頭ごなしに指導したくなる。その気持ちは、私にも経験を伴って理解できますが、そこで我慢できるかどうかが、若手が育つか育たないかの分かれ道になる、とも言えるでしょう。多くのOJTリーダーの行動が、それを証明しています。

 1から10まで教えないで、3までにするか、4までか、あるいは8まではいいのか、という按配については、リーダーの判断に委ねられます。ここでは、1から10までに「付き合う」のか、1から9までお膳立てしてあげてフィニッシュワークだけを経験させて成功体験を味わわせるのか、指導法には多くのバリエーションがありそうです。状況や、業種・職種特性に応じて、選択する必要があるでしょう。

 初心者の1年目を経て、若手社員は自分のアタマで判断する業務トレーニングを通して、業務に関わる状況が少しづつ見えてきます。それをふまえて次にOJTリーダーが実行するべきは、より自発的な行動を通して、仕事に対する正しい信念を醸成させること、になります。

「経験からの学習を考える際には、どうしても経験自体の特性に目が行きがちですが、むしろ“どのような態度・姿勢で仕事に向き合うか”が大切になります。なぜなら、そうした態度・姿勢・信念が、経験から学ぶ力、経験から吸収する力となるからです

 業務に関わる状況が少しづつ見えてきた若手には、放っておいても職業的自我が芽生え、ある価値観を抱き、それが信念へと昇華されていきます。