■ - d1021の日記

今回の代表選、再び政権交代時のマニフェストの原点回帰に失敗した点において残念でならない。小沢氏が消去法で海江田氏を支持せざるを得なかった時点で、悪い予感はした。容易に原発推進の経産省に取り込まれるような海江田氏に首相が務まるとはとても思えないから、

元々海江田氏は皆が積極的に乗れる候補者じゃなかったことは確か。小沢氏が勝つためには単に小沢氏たちの考えに沿うだけではダメで、本当は、小沢氏たち以外の人たちにまで幅広く支持を拡大することができるような候補者が必要だったが、

現実にはそういう候補者はいなかったということだったのではないかと思う。しかし「海江田氏が民主、自民、公明の三党合意の見直しを明言したことで、国会運営の行き詰まりを心配した層が海江田氏から逃げ出した」ことで野田氏側が非小沢勢力の結集に成功したと

見るだけでは今回の代表選が「親小沢」か「脱小沢」かの単なる権力闘争のような理解で終わってしまうように思うのだが。つまり、「海江田氏が民主、自民、公明の三党合意の見直しを明言した」とたんに中間派の票が全部野田氏の方に流れるというのは、

表面的には単なる権力闘争に見えても底流には政策の争いが流れているということを裏付けている。要するに表面は権力闘争だが、根本は政策の争いであって、菅氏は去年の代表選挙が終わったら、代表選挙の時には一言も言わなかったTPPや消費税増税を言い出し、

強引にやろうとし、マニフェストの実現に本気で取り組んでいる小沢氏たちのグループを排除し、彼らを党内野党にしてしまい、小沢氏は党員資格停止にして座敷牢に閉じ込めて彼らの路線の実現のために自民党と手を結ぼうとし、与謝野氏を閣内に入れたという流れ。

大連立を模索する。しかし、こんなのは過去の自民党政治の延長でしかない。政権交代時、民主党はそんなことは国民に約束していないし、国民が求めていたのも過去の自民党政治の延長線上の政治じゃなくて、脱自民党政治だったはず。ところが菅氏らは

「脱自民党」とは「脱小沢」のことだと巧妙にすり替え、小沢氏の路線の反対を行くのが真の「民主党らしい政治」の実現と思うよう党内をマインドコントロールして進んでいる点に一番の問題点があるのではないか。そこをどう克服するかがすごく困難な課題となっている。