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光文社古典新訳文庫の翻訳がエラいことになっているらしい
『自由論(ジョン・スチュアート・ミル(著)、山岡洋一(訳))』 復刊リクエスト投票
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20110901#1314887306


【追悼】『国富論』など新訳した翻訳家、山岡洋一さん

 山岡さんの古典新訳は、その平明な文章で多くの読書人に歓迎された。2007年に刊行された『国富論』では従来、「生産力」と訳されてきた「PRODUCTIBITY」を「生産性」と訳し、一石を投じた。経済学界では伝統的に「期待」と訳されている「EXPECTATION」を「予想」ではないのか、と問題を提起してもいた。

 『自由論』の後は、スミス『道徳感情論』に取り組む予定とみられていた。編集者からはケインズ『一般理論』やヒュームなどのリクエストがあったようだ。

「翻訳通信」7月号で山岡さんはこう書いている。


 「震災後に注目を集めている点のひとつに、政治と指導者のあるべき姿がある。リーダーシップ論や、優れた政治指導者の伝記が、いま読みたい種類の本のひとつであることは間違いないだろう。幸い、ポール・ジョンソン著『チャーチル』の版権があいていることが分かり、翻訳できることになった。その準備の過程でさまざまな関連本を読んでいる」


 3・11を境に日本人の考え方は大きく変化する、変化すべきだと山岡さんは考えた。読まれるべき一冊として目をつけたのが、イギリスの著名な歴史家であるポール・ジョンソンの手になる評伝である『チャーチル』だった。


 原書は192ページの小品。翻訳のために、山岡さんは膨大な資料を読み続けた。残り30ページを残して、山岡さんは旅立たれた。この遺作は、山岡さんの門下生である翻訳者にお願いして、完成させたいと考えている。