発表によりますと、東京電力は、保有する大手通信会社「ＫＤＤＩ」の株式３５万７５００株余りのすべてをＫＤＤＩに売却します。売却されるのは、ＫＤＤＩの発行済みの株式のおよそ８％に当たり、売却額の総額は１８６２億円余りとなります。しかし、株式を取得したときの価格に比べて、株価が下がっているため、今回の売却で、東京電力は３５０億円程度の損失が出る見込みです。
また、東京電力は、千葉県で天然ガスの採掘などを行っている「関東天然瓦斯開発」の株式１３０５万株についても、およそ５７億円で売却することを合わせて発表しました。
東京電力は、今月、政府の認定を受けた「緊急特別事業計画」で、原発事故の賠償を迅速に進めるため、経営合理化を徹底するとしています。この一環として、株式などの有価証券については、電力事業を行ううえで必要不可欠なものを除いて、３年以内に３３００億円相当を売却する方針を示しており、東京電力は、今回を含めて今年度中に合わせて３０００億円程度を売却することにしています。
