「1980年代初めまで“振り向けばテレ東”と揶揄される低視聴率にあえいでいたフジは、女子アナのタレント化に注力した。NHKから頼近美津子をヘッドハンティングしただけでなく、ひょうきんアナとして人気となった益田由美や寺田理恵子、長野智子などメインを張れる女子アナを次々養成していきました」
フジによる女子アナブームは、「花の3人娘」といわれた有賀さつき、河野景子、八木亜希子の1988年入社組によって最高潮を迎える。この頃には、フジは民放ナンバーワンの座を完全に手中にしたのだった。
有賀さつきが、当時を振り返る。
「番組をいくつも掛け持ち、眠るひまもない毎日でした。それでも、働いた分だけ数字(視聴率)に反映された当時の充実感は今も忘れられません」
バラエティでの成功を機に、女子アナたちの活躍の場は広がっていく。