FOMC多数派、十分な回復なければ追加緩和の公算−議事録
FRB、景気急回復なければかなり早期に追加緩和の公算=FOMC議事録
〔情報BOX〕米FOMC議事録のFRBスタッフ経済予測に関する部分
7月31日─8月1日のFOMCに向け、FRBスタッフが準備した経済予測では、短期的な実質国内総生産(GDP)伸び率見通しが若干下方修正された。スタッフが前回の予測の際に見込んでいた水準よりも消費支出が鈍化したことに加え、一部の先行指標が悪化したことが要因となった。
一方、実質GDP伸び率の中期的な見通しはほぼ変わらず。最近のデータでは経済活動の基調的なペースがやや弱まったことが示されているものの、6月のFOMC後に発表されたツイストオペの効果が見込まれるため。ツイストオペの効果は前回の予測では考慮されていない。
財政政策の引き締めが来年強まると考えられることから、スタッフは2013年の実質GDP伸び率は潜在成長率を大幅に上回ることはないと予想。したがって経済活動は、財政政策の最終的な緩和、消費者・企業信頼感の回復、信用状況の一段の改善、緩和的な金融政策の継続によって支援され、徐々に加速する見通しとした。
経済活動の拡大は、予測の期間に緩やかなペースではあるものの、労働市場と製品市場の緩みの大部分を減少させることが見込まれる。失業率は2014年末まで高止まりする見通し。
インフレに関するスタッフ予測は、6月のFOMCに向けて準備された前回予測とほぼ変わらない。原油価格は現在の水準からやや下落することが見込まれ、中西部の干ばつを背景にした食料の小売価格上昇も一時的とみられるほか、長期的なインフレ期待は引き続き安定し、リソースのかなりの緩みが続くことから、スタッフはインフレが2014年を通じて抑制されると引き続き予想している。