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参加者が均質な市場、不安定化のリスク高める=日銀総裁

白川総裁は、「金融危機の傷は癒えていない」として、金融危機の要因のひとつであるバブルが発生するメカニズムについて見解を披露した。市場参加者は「ケインズ卿が指摘するように、他の参加者の考えている価格に焦点を当てているかもしれない」などの理由から、市場価格は「本質的な価値と等しいことを保証するものでない」と述べた。

またVAR(バリュー・アット・リスク)のように過去の統計から算出されたリスク管理手法によってポートフォリオを構築することで、「市場参加者はリスクテイクを安易に捉えすぎるようになった」と警告した。

市場参加者が均質な市場では、「意図せずにリスク選好や投資期間を均質化させる可能性がある」と指摘したが、こうした問題に「万能な答はない。中央銀行は問題が生じた場合に常に備えておかなければならない」と警告した。

また「中銀は市場に畏敬の念を失ってならないが、政策は長期的視野での判断が必要」と述べた。金融機関に対しては「市場価格から得られる情報に慎重になることで世界経済の回復に貢献することが可能」と指摘した。