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ジム・ロジャーズ氏:日本株は割安、日本国債ショートせず

5日午前、東京都内で行われた講演で語った。ロジャーズ氏は、2011年の東日本大震災後に日本株を買い始め、昨年には「安倍晋三氏が選挙で勝ちそうということになった時に日本株を買い増した」と言う。理由として、最高値から23年で70%下がっているほか、さまざまな変化がみられるなどとし、「いろいろな切り口で、今日本株は極めて割安。日本に対して楽観的」との認識を示した。


同氏は、商品などに投資しているため、株式については世界で少数の国でしか保有していないが、「その一つが日本」だと明かす。安倍首相や政策が触媒になることで日本は現在の拡大基調が数年続くだろうとし、「日本は数年後、バブル状態を目にするかもしれない」としている。同氏は日本株を売るつもりはなく、「チャンスがあれば、買い増しする」と述べた。

日本で起こっている変化についてロジャーズ氏は、その一つとして長年にわたる保護主義を挙げ、「恐らく新政権の下で環太平洋経済連携協定(TPP)に参加するだろう。日本全体にとっても日本株、日本企業にとっても良い」と指摘。また、賃金上昇は長い間なかったが、安倍首相は賃上げを奨励しており、一部企業はそれを発表していると話した。アベノミクスに対する見方では、「これまでのところはやると言ったことを実現してきている」と評価する。


株式需給面では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が現在より株式に投資できるだけでも大きな変化になる、とした上で、「年金の持つ資産は巨大でお金のシフトが変わる。そういう資金は、米国株でもドイツ株でもなく、日本株に当然向かって行く」と述べた。


このほか、無制限の金融緩和政策は株式にとってはプラスとし、「日本の金融機関はその受益者だろう」と分析。コモディティ市場も大いに受益するとしたほか、「日本経済のさまざまなセクターは新しい政策によって花開くだろう」と予想した。電機などの業界では、海外との競争で苦戦が伝えられる中にあって、「日本のモノづくりや産業界は良いものがある。私は諦めていない」と強調している。

ロジャーズ氏は、日本の農業は魅力的とし、農業関連株を保有していることも明らかにした。「新しい政策で日本の農家はむしろ海外からの競争が減ると思う。日本のものを買うことで、日本製トラクターは海外のトラクターよりも魅力的になる。農業部門は良くなる」と言う。

一方、安倍首相のインフレ目標2%についても同氏は言及。「仮にインフレが2%や3%になると、通常私は政府債をショート(売り持ち)する」が、今回は「債券を無制限に買い取りする日銀の方が私よりも金持ち。日銀とけんかしてもしようがない。日本国債はショートしない」と話した。安倍氏の政策はダイナミックに動いており、「インフレ進行になると、債務が中期的には相対的に下がってくる。そして日本の状況が良くなる」とも予測している。

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