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「投資の神様」バフェット氏のハインツ買収が波紋

 バフェット氏率いる世界最大の投資会社バークシャー・ハサウェイが、トマトケチャップで有名なハインツを280億ドル(約2兆6600億円)で買収すると発表したのは2月14日。ハインツ株は市場で急騰したが、前日に値上がりを見込んだ大口取引を行っていた投資家の存在を米証券取引委員会(SEC)が明らかにし、調査している。


 格付け会社フィッチ・レーティングスは、バークシャーの買収計画を受けてハインツをジャンク(投資不適格)級に格下げした。米メディアによると、バフェット氏は買収資金を調達するため約140億ドルを借り入れたが、ハインツの負債は買収後に倍増する見通しだ。一部の個人株主が買収の影響を不安視し、法的措置に訴える動きもある。

 だが、バフェット氏はくじけるどころか、ハインツは業績好調で今後も成長が見込めると強調し、「偉大なブランドを手中に収めれば、貴重な資産になる。第2のハインツのような投資案件が見つかれば買収したい」と怪気炎を上げる。

 ハインツの今後を占う上で注目されるのが、バークシャーとの共同買収者に名を連ねた投資会社3Gキャピタルの創業者、ジョージ・レーマン氏だ。ブラジルを代表する資産家で、ビール業界で次々と買収を仕掛け、ベルギーの世界最大手、アンハイザー・ブッシュ・インベブの生みの親となった。最近、米外食大手バーガーキングも買収し、食品業界の風雲児的な存在だ。


 バフェット氏も「彼ほど優秀な経営者はいない」と全幅の信頼を寄せ、ハインツの経営を委任。3Gが今後、世界の食品業界の再編にどう絡むのか、市場関係者の関心を集めている。