囲碁のタイトル五冠を保持する井山裕太本因坊(23)=天元、王座、碁聖、十段=が14日、棋聖を奪取し、37年にわたる七大タイトル戦の歴史で初の六冠となった。
過去に獲得した名人をあわせ、通算で七冠を制覇するグランドスラムも達成した(史上3人目)。
井山は大阪府東大阪市出身。12歳で日本棋院関西総本部所属のプロ棋士となり、2009年に七大タイトル戦史上最年少となる20歳4カ月で名人になった。一昨年は天元、十段の二冠で終えたが、昨年、勝率8割を超える抜群の成績でさらに三冠を加え、張が09年に達成した五冠の最多記録に並んでいた。
井山が六冠達成、現行の7大タイトル制で史上初 囲碁の第37期棋聖戦
挑戦者の井山裕太五冠(23)が197手までで、張栩(ちょうう)棋聖(33)に黒番中押し勝ちし、対戦成績4勝2敗で初の棋聖を奪取した。
井山新棋聖は十段、本因坊、天元、王座、碁聖とあわせ、昭和52年に現行の7大タイトル制が定まって以降史上初の6冠保持者になった。
名人の獲得経験もあり、趙(ちょう)治勲(ちくん)二十五世本因坊(56)、張前棋聖に続き7大タイトルを1度は獲得するグランドスラムも達成した。プロ11年目、23歳9カ月での全冠制覇は、先の2人を大幅に上回る最速、最年少記録。
井山新棋聖は平成元年、大阪府東大阪市生まれ。石井邦生九段門下。小学2年で小学生名人になり、翌年連覇。平成14年にプロ入りした。
タイトル獲得は通算16期。
井山さんが現段階で保持していないタイトルは、「名人」のみとなりました。
5歳のころ、テレビゲームの囲碁でルールを覚え、祖父の手ほどきを受けて幼いうちからめきめきと力をつけました。
小学1年生のとき、石井邦生九段に弟子入りしましたが、お互いの家が遠かったことから、当時、珍しかったネットを使った対局で指導を受け、12歳でプロになりました。
その後も順調に実力を伸ばし、20歳4か月で名人のタイトルを獲得するなど、数々の最年少記録を塗り替えてきました。
深い読みと柔軟な打ち回しが持ち味で、去年11月には、「王座」のタイトルを獲得し、史上最年少の23歳5か月で五冠を達成しました。
史上初の六冠を達成した井山さんは、対局のあとの会見で感想を聞かれ、「歴史の中でも誰も達成していないことで、大変うれしく光栄ですが、信じられない思いの方が強いです。六冠に向けて期待が大きいことは分かっていましたが、それを意識していると勝てる相手ではなかったので、あまり意識せず精一杯頑張ろうと思って戦いました」と話していました。
また、今後は六冠の棋士としてこれまで以上に期待が集まることについて問われると「今まで以上に責任は重く、覚悟が必要になると思います。立場に恥じないような棋士になれるよう頑張りたいです」と語りました。
そして、前人未踏の7大タイトル制覇について「もちろん期待していただいているのは分かる。チャンスがあるかぎりは目指していきたい」と力強く答えていました。
「囲碁の良さを多くの人に知ってほしい」 史上初の六冠、井山裕太さん
終局後の模様−棋聖戦第6局
封じ手は..棋聖戦第6局
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