〔グローバル経済〕日銀の抜本的政策転換に期待感、ECB理事会はキプロス問題が重圧に
関係筋がロイターに対して語ったところでは、日銀は無期限の資産買い入れを2014年からでなく前倒しで実行する可能性が高い。そのほか、買い入れ対象の国債の償還年限を延長したり、日銀のバランスシート規模などを新たな政策目標にすることが検討されるとみられる。
ただ、安倍晋三首相から日銀に対して物価目標達成の強い政治的要請があるにもかかわらず、競争力強化や外国からの直接投資呼び込みの積極化といったより根本的な経済構造の改革なしでは、黒田総裁が日本経済をデフレから脱却させることは難しいとの見方が多い。
もし黒田総裁の戦略がうまく機能するとしても、現在急速に増加しつつあり、インフレで資産や利子収入が目減りするのを嫌う年金生活者層からの反発を招く恐れもある。
ドイツ銀行の外国為替ストラテジスト、ジェームズ・マルコルム氏によると、いずれにせよ、日本にとって過去50年のいかなる時点よりも今が重大な局面であるのは間違いないという。