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白川前日銀総裁が感じた「危うさ」 金融の専門集団「中銀」の無力さ

 白川方明(まさあき)前総裁は物価上昇率2%の達成に自信満々の黒田体制に「危うさ」を感じつつ日銀を去ったが、関係者によると、白川氏は昨年12月、日銀による国債引き受けや大胆な金融緩和を迫る安倍晋三政権の誕生が確実視されていた衆院選を前に、要求をのむか、独立性を守るかで揺れる苦しい胸の内を日銀OBらに吐露していた。このとき白川氏は「要求を拒めば次期首脳人事への影響は避けられない」といさめられていたという。日銀生え抜きの中曽宏理事(当時)の副総裁の目は消え、「次の次」の人事にも尾を引くというわけだ。白川氏は翌月、安倍政権が求めていた2%の物価上昇率目標の導入を表明。政府は首脳人事案の副総裁候補に中曽理事を入れた。

 3月上旬の黒田氏らの衆院の所信聴取はまるで、政治の要請にどれだけ忠実に応えるかを問う場のようで、「何でもやる」といった勇ましい所信表明が相次いだ。

 ただFRBにも、グリーンスパン前議長時代に住宅バブルを見抜けず、後のリーマン・ショックを招いたという苦い過去がある。