厚生労働省は11日、精神を病みながら本人に自覚がない患者が、親や配偶者ら保護者の同意なしで入院できるようにする精神保健福祉法改正案をまとめた。
統合失調症やアルツハイマー病など精神科の患者は全国約320万人で、年間に新たに約40万人が入院している。入院患者の約4割は、入院の必要があるが、本人は、病気だと気づいていない。こうした患者の入院では、専門医の診断のほか、保護者の同意が必要だった。保護者は後見人、配偶者、親、扶養義務者から1人決まる仕組みだ。ただ、保護者が判断に迷って結論を出せなかったり、世間体を気にして同意しないことも少なくない。入院ができないと適切な治療ができなかったり、家族間の関係が悪化したりする心配がある。
相対主義者も精神病。