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中国の金輸入、旺盛な国内需要に支えられ大幅増加の兆し

 中国による金輸入は3月まで2カ月連続で大きく増加し、今後も急拡大すると予想される。経済の不透明感がある中安全資産として考えられているばかりでなく、4月に価格が2年ぶりの水準に下落したことで投資家にとって魅力が増している。


中国黄金協会の張炳南秘書長(事務局長)はロイターに対し、「現物需要がここ数週間でかなり高まっている。消費者と実需筋は価格の下落を購入の機会だと見る傾向がある」と指摘した。


「他の投資対象が限られているので、金投資の需要も今年いっぱい強いままだろう」と予想している。


また、張氏は今年第1・四半期の中国国内の金購入量は前年同期の255.2トンから10─15%伸びただろうと語った。


香港政府統計局の7日公表の統計によると、香港から中国本土への3月の金の純輸入量は223.519トンとなり、2月の97.106トンの倍以上となった。


同月には上海の金先物価格は現物に対して30ドル以上のプレミアムがついており、海外で現物を購入する方が安くなっている。


4月は国際的な価格が低下したことで、アジアでは熱狂的な金買いが起こり、中国の主な金輸入先のシンガポールや香港などでは延べ棒や金貨が店頭で品切れ状態となった。この結果、4月の中国の金輸入は大幅に増加する可能性がある。


ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、世界第1の金購入国であるインドと第2位の中国は世界の金需要の3分の1以上を占める。2012年に中国の金産出量は403トンとなったが、需要は832.2トンと倍以上となった。


金価格 は中銀による売却や上場投資信託ETF)からの流出をめぐる懸念で4月16日に1オンス=1321ドルとなり、2年超ぶりの安値をつけた。7日は1460ドル近辺で取引されている。


価格の下落は中国国内でも「ゴールドラッシュ」を起こしている。


香港の宝石小売り周大福珠宝(1929.HK: 株価, 企業情報, レポート)の広報によると、メーデーの3連休には、中国本土の店舗での来客数は通常の1.5倍となった。


中国経済が依然不安定な中、投資家は安全資産としての金への投資を今後も増加させる可能性がある。