オックスフォードOB、エリート教育を語る | グローバルエリートは見た! | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
何を隠そう、オックスフォードでは大学の学部(3年だけ)を出ただけで数年経てば自動的にマスター(修士号)をもらえる。これだけでもかなり驚きだが、(違う学部の人が集まって行う大講義もあるが)授業の大半は教授との1対1や1対2といった超少人数授業である。これはケンブリッジ大学でも同じような感じで、私立の名門ハイスクールでも(ちなみに日本と異なり中学と高校は分かれておらず7年制で、大学は3年で終わる)教授1人に生徒1〜2人という、なんとも贅沢な布陣で高等教育を受けられる。
少人数のコミュニティで生活を共にするためカレッジ(ちなみに彼女はマーガレット・サッチャーと同じサマーフィールド)に分かれ、そこで共同生活をすることで人間関係を強化できる。
まず入試が変わっていて、統一テストを受けた後に自分が学ぶことになるチューターとの科目に関連する面接をして、あとエッセイを書いて、といった感じ。またアメリカのシステムと違い、4年間いろいろな科目を学びメジャーに加えてマイナーがたくさんあるわけではなく、すぐに専攻を選ぶ3年制なのも特徴。
オックスフォードやケンブリッジのユニバーシティの中で自分が選んだカレッジに入り、基本的にそこで住みながら勉強。そして授業はほかの専攻の人も受ける共通の講義だけ大教室で、大半の専攻は1対1とか1対2のマンツーマン形式に近く、教授の質もものすごく高い。そこが大きな特徴だった。
カレッジシステムをとっているのはオックスフォードとケンブリッジだけなので、これを一般的に考えてはいけないんだけれども、私はマーガレット・サッチャーと同じサマーフィールドで、小さいコミュニティに皆一緒に住んで食べて学ぶので、非常に人間関係が深くなるわ。別に学部とかで別れているわけではなく、違う専攻の人たちがより小さな単位で集まって集団生活と学習をしているし。
教授とも1対1とか1対2とかの授業なので、時には学校で、時には教授の家でその子供と遊びながら授業といった感じ。それに香港のように膨大なテストで追い詰めないので、勉強を楽しめた。教授との関係も近いし、今でもイギリスに行くと気軽に連絡してる。そういえばプライス(私とローレンの共通の友人)もオックスフォード留学したときに同じ先生に学んだらしくて、最近、その話で盛り上がった。
イギリスでは、大学だけでなくイートン校とか高校のネットワークも異様に強いよね。以前、働いていた金融機関でも、イートンつながりで一緒に入社してきた人たちが多かったし。確かに金融機関で働いているイギリス人を見ても、オックスフォード、ケンブリッジ、LSEの人以外、ほぼ見たことないしな。
ちなみに意外と英文学科卒業、とか哲学科卒業、とかいう方々が投資銀行や資産運用会社の上級幹部になっていることも多かった。あとから実務で身に付く金融の知識より、徹底的に英語で書くのと話すのが格段にうまく、教養が高いほうが将来の出世につながるのかな?