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Amazon.co.jp: 王陽明 知識偏重を拒絶した人生と学問―現代活学講話選集〈7〉 (PHP文庫)の 草雲雀さんのレビュー

本著を読むと王陽明が激動の人生を送ってきたことが分かる。とんでもない人生である。
何か学問で名を成した人だから弟子に囲まれ役人として学問のみ追求していたような印象があったが、全くそんな人生ではなく、当然科挙の試験には通り役人にはなっているのだが、その後、言葉が通じないような野獣が住んでいるようなところに飛ばされ、戻ったと思ったら、匪賊の討伐の長に任ぜられ、それをたちまち鎮定させ戻ると、またまた別の匪賊討伐に向かわせられ、それをまた鎮定する、といった具合である。


王陽明はそういう最中にも、学問を教え、また思索修養に励み、確固たる信念・見識・学問の追求に励む。そして貴州に流謫されているとき、『初めて真理というものは我が外に在るものではなく、我に内在するものである。それが「良知」だと悟った。』そして、初めて「知行合一」を説いたという。