イギリスの新聞ガーディアンが２０日、掲載したアラン・ラスブリッジャー編集長の記事によりますと、ことし６月、イギリス政府高官が編集長に接触し、アメリカの情報機関が大量の個人情報を収集している実態を告発した取材の資料を破壊するか引き渡すよう迫られたということです。
また、先月にも政府中枢の人物から電話があり、要請に応じなければ法的な対応をとると脅され、その後、イギリスの情報機関の２人が立ち会って、会社の地下室で資料を記録したハードディスクを破壊したということです。
ただ、ラスブリッジャー編集長は、こうした行為はデジタル時代を理解していない無意味なもので、「ロンドンから報道しなければいいだけだ」として、資料の記録は国外にもあることを示唆しています。
一方、一連の記事を書いた記者と同居している男性が、１８日、乗り継ぎで訪れたロンドンの空港で一時、拘束された問題について、ガーディアンは、押収されたパソコンなどの内容を調べることなく返還するよう男性の弁護士がイギリス内務省と警察に要請したことも明らかにしました。
