https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

リフレ政策が全然機能していない現実(小笠原誠治) - BLOGOS(ブロゴス)

 というのも、世の中に出回るお金の量が増えたことが原因で物価が上がるというのであれば、大よそどんなものでも同じように価格が上がってしかるべきだと思われるのに、今回発表になった7月の物価統計によれば、前年同月と比べて0.7%消費者物価指数が上がった主な理由は、エネルギー価格の上昇があったからだと言うのです。

 では、エネルギー価格の上昇がなかったら、どうなのか?


 それを知るためには、コア・コア指数を見ればいいのです。つまり、食料やエネルギーを除いた物価指数を見ればいいのです。


 食料及びエネルギーを除く総合ベース、つまりコア・コア指数でみると、7月は、前年同月に比べて0.1%下落しているのだ、と。


 コア・コア指数でみると、まだデフレを脱却できていないのです。つまり、リフレ派の思惑どおりに事が運んでいる訳ではないのです。

 但し、そうは言っても、生鮮食品を除いた総合指数で、物価が0.7%上昇していることも事実。では、理由が何であれ物価が上がっているのだから、今後次第に実質金利が下がり始め、企業が設備投資に活発になると期待することができるのか? 或いは、貨幣価値の下落を嫌い消費者が商品の購入を急ぐようになるのか?


 岩田副総裁は、一昨日京都市で講演して、「今年の終わりごろから目に見えて良くなり、来年度にはもっとはっきり良くなる」なんて言っているのですが‥私は、その言葉を当てにすることはできません。


 だって、そもそもコア・コア指数でみたら、まだ物価が下がっている訳ですし、企業が設備投資を増やさないのにも別な理由があるからなのです。決して実質金利が高いから設備投資をしない訳ではないのです。


 それに、来年になって、景気がよくならなかったとしても、「消費税の増税をしたから」なんていう言い訳が既に準備されていることですし‥