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塾長雑感 第217回 歴史

戦争中は国民も情報操作やメディアを鵜呑みにしてしまったり、勇ましい雰囲気に流されたりして、つい物事の本質を見失いがちです。映画でも「風立ちぬ」や「少年H」など、戦争との向き合い方を考えさせられる作品が公開されました。
いずれも主体的に生きることの重要性が伝わり、いつの時代でも自分の内なる価値基準を持って強く生きることは難しいけれど重要なのだと改めて感じました。

シリアでの内戦に軍事介入しないことを決めたイギリスはイラク戦争から多くを学びました。
議会の承認を求めようとするオバマ大統領の慎重な態度もイラク戦争からの教訓を活かそうとしていると思われます。また、そうした態度を要求する市民運動の力も大きなものがあります。

日本はいつものとおり、諸外国、特にアメリカの様子をうかがっています。
本来、あのイラク戦争から学ぶべきことは、軍事介入や戦争によっては何も解決しないということであったはずです。
日本としてそうしたはっきりした主張を覚悟と信念をもって打ち出すべきと考えるのですが、主体的な意見はあまり聞こえてきません。
日本国憲法の価値を堂々と主張すればいいだけなのに残念です。

法律を学ぶということは、そうした勇ましい声に惑わされずに判断できるように、自分の中にしっかりした価値基準を構築することでもあります。