そもそも、戦前の大日本帝国憲法下の天皇と現憲法下の天皇自体、立ち位置が全然違うわけで、それを「匹敵する」というの自体、下村文科相の頭の中は、大日本帝国憲法と日本国憲法、果ては、民主主義というものが根本的にわかっていないのだと思いますが、もっと笑えるのが、教科書でも足尾鉱毒事件の英雄として称えられている田中正造が、引き合いに出されていること。
いや、山本太郎をそこまで褒めなくてもいいと思うんですけど。これ、ひょっとして、非難してるつもりなんだとしたら、相当キテますね。
そもそも、この「事件」って、山本太郎が、園遊会で天皇陛下に手紙を渡したってだけのことでしょう。墨字で書いたりして、パフォーマンスとしては、率直に言って、時代錯誤的でイマイチだなあだと思いましたが、しょせん、お手紙を渡したというだけのことです。
こんなもんに処分をだとか議員辞職をだとか騒いでいる人たちは、いったい、どういう頭をしているのでしょうか。
天皇の政治利用というなら、安倍晋三が「主権回復の日」を強引に実施し、渋る宮内庁を無理矢理ねじ伏せて、「天皇陛下万歳」三唱なんかやる方が、よほど政治利用でしょうし、オリンピック誘致に皇族を利用するのも、政治利用でしょう。
つーか、天皇に招かれた客人が天皇に手紙を渡したぐらいで、議員辞職させられたりしたら、日本てどんな民主国家かよと、世界中で笑いものになるのがわからないのか。