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焦点:米株式ファンドにキャッシュ比率引き上げの動き | Reuters

株式と債券の組み合わせで11億ドルの資産を運用する米ビレール・バランスト・ファンドVILLX.Oを率いるサンディ・ビレール氏は、ほんの半年前までは米国株式への投資を増やし続けてきた。


しかし来年を見据える段階になって、株価が現在の水準から下落する可能性もあるのではないかと考え始めている。


ビレール氏は株式の割高感を背景に、ファンドにおけるキャッシュの配分比率を15%と目論見書で定められている許容限度いっぱいまで引き上げ、「株式で資金を有効活用できるような新たな機会を見出せない」と述べた。

これはビレール氏に限った話ではない。米国の主要株価指数は強気相場が始まった2009年3月以降で165%近くも上昇し、足元では最高値を更新し続けている。このため一部のファンドマネジャーは、来年には株高が失速してしまうかもしれないとの思いが頭をよぎるようになってきた。


その結果、リッパーによると、アクティブ運用の株式ファンドにおけるキャッシュ比率は3.5%まで切り上がった。絶対水準では低いものの、08年の金融危機以降では最高の比率だ。


ファンドマネジャーが懸念しているのは(1)米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の縮小を決めた場合に株式市場で何が起きるか、(2)債券市場は一段と売られて借り入れコストが上がるとともに、利回りは投資家にとって相対的な魅力が高まっていくのではないか、(3)企業の利益や売上高は現在の株価を正当化するのに十分な伸びを維持するのか──といった問題といえる。

18日には、著名投資家のカール・アイカーン氏が「ロイター・グローバル・インベストメント・アウトルック・サミット」で、バリュエーションの高さや多くの企業では低い借り入れコストのおかげで利益がかさ上げされている点を理由に、株価がたやすく急落しかねないと警告を発して、ファンドマネジャーのこうした懸念を浮き彫りにした。

S&PキャピタルIQのチーフ株式ストラテジスト、サム・ストボール氏は、今年の株式の上昇率からみれば年末が近い現在において広がっている警戒感のレベルは異例だとしている。


ストボール氏によると、第2次世界大戦終了以降では、S&P総合500種の年間の上昇率が20%以上だったのが18回あり、そのうち10回は翌年も続伸して平均上昇率は10%だった。これに当てはまらなかった直近の事例は1990年で、前年に25.2%上がった後、5.5%下落した。


それでも同氏は、調整局面といえる10%以上の値下がりが2年強も発生していない点を挙げて、「多くの市場参加者はある程度の下落がいつ起きてもおかしくないとの不安を抱いている」と語った。

実際のところは、株価水準はほとんどの尺度でみて割安でも割高でもない。


トムソン・ロイターエスティメーツのまとめた予想では、S&P総合500種企業の来年の1株利益は121ドル強で前年比約11%の増益となる。これに基づく現在の株価収益率(PER)は14.7倍と、長期平均の17倍よりもやや低い。

パリセード・キャピタル・マネジメント(運用資産約45億ドル)のチーフ投資マネジャー、ダン・ベル氏は、こうした株価水準や米経済に重点を置く企業の業績が堅調な点からすれば、さらなる株高の余地はあるとみており、景気循環銘柄への投資を増やしている。


とはいえファンドの運用責任者は、来年早々に株式市場が荒れることを想定して、ヘッジ先として他の資産に目を向けつつある。

プラティナム・パートナーズで13億ドルのヘッジファンドを運用するユーリ・ランデスマン氏は、株式の買い持ちを縮小した上で、金を購入。これはFRBの緩和縮小が市場を混乱させるとの読みに基づくものだ。


ランデスマン氏は、S&P総合500種が来年初めに、現在よりも約14%低い1550まで下落すると予想し、株価は「現行水準から非常に深刻な調整に見舞われようとしていると思う」と話している。

常に全資産を株式で運用するよう義務付けられているファンドも、頭を悩ませている。


チェース・ミッドキャップ・グロース・ファンドCHAMX.O(運用資産3700万ドル)を率いるブライアン・ラゾリシャク氏は、来年は株式市場で「フロス(小さな泡)」の部分が大きくなりそうだと懸念するが、「われわれは資産をキャッシュに戻したくてもそれはできない」と述べた。


その代わりにラゾリシャク氏は、年初来で60%強も値上がりしたオフロード車メーカーのポラリス・インダストリーズ(PII.N: 株価, 企業情報, レポート)などの投資を縮小したり、動画配信のネットフリックスやビジネス向けソーシャル・ネットワーク・サービスのリンクトイン(LNKD.N: 株価, 企業情報, レポート)といった割高とみられる銘柄を敬遠する一方で、PERが14.9倍で業界平均の19倍を下回っている医療機器のハンガー(HGR.N: 株価, 企業情報, レポート)などに乗り換えている。


同氏によると、適正なバリューを備えているといったような条件を満たす銘柄を見つけるのは、明らかにどんどん難しくなっているという。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20131119#1384858767