オバマ米大統領は１５日、議会上院の民主党議員団をホワイトハウスに招き、上院内で成立を目指す動きのある対イラン追加制裁法案の採決を見送るよう要請した。大統領が自らの政党の議員団を招待し、考えを直接伝えるのは極めて異例。与党民主党の中にも追加制裁に賛同している議員が多数いるため、議会と政権の綱引きが活発になっている。
会談は１１月の中間選挙に向け、与党としての結束を強める狙いで行われた。ホワイトハウスによると、大統領は雇用創出など経済分野の問題を中心に約１時間半、議員団と意見交換する中で、対イラン追加制裁についても言及した。
上院（定数１００）では既に計５９人が追加制裁法案に賛同し、民主党からも１６人が賛同している。下院は昨年７月に制裁を強化する法案を可決しているため、上院で法案が可決されれば、大統領の署名を経て追加制裁法が成立する。
イランとの交渉による核問題の解決を目指す大統領は、現時点での追加制裁はイランの態度を硬化させるとして、法案が可決された場合の拒否権の行使を明言している。だが、上院であと８人の賛同者が出れば、法案の再可決に必要な定数の３分の２
