日刊ゲンダイ|NHK大混乱に拍車 籾井会長を操る裏の仕掛け人の“正体”
NHKの籾井勝人会長は、3日も衆院予算委員会に呼ばれた。NHKの混乱状態はまだ続きそうだが、これに拍車をかけているのが、籾井新体制で一気にNHK支配をもくろむ菅義偉官房長官と、菅に尻尾を振ってNHK内の主導権を握ろうと画策する井上樹彦編成局長といわれている。
「昨年の暮れも押し詰まった頃、菅官房長官は、都内某所で籾井次期会長と密かに会談し、その席に井上局長も呼んで籾井氏に紹介した。その上で、井上局長を報道担当の理事にするよう要請し、籾井氏も了解したといわれています。井上局長は、政治部長時代から当時、総務相として初入閣し、放送行政に力を振るい出した菅氏に急接近。選挙情勢など政治部記者を通じて集めた情報を菅氏の耳に入れるなどして信頼を得ました」(NHK関係者)
籾井会長が「NHKのボルト・ナットを締め直し、公平・公正・中立の放送法を順守させる」と言ったのは、「安倍官邸=菅長官の言いなりになれということか」――。NHK内部にはそんな怨嗟(えんさ)の声が渦巻いている。