Belgium surprised at international euthanasia backlash | Reuters
ベルギー議会で、13日、成立した法律では、末期がんなど治る見込みのない病気の子どもにも、耐え難い肉体的な苦痛があり、十分な判断能力があることなどを条件に、安楽死を認めています。
法律の成立に先立って法案の提案者であるベルギー上院のフィリップ・マウー議員は、NHKのインタビューに対し「ベルギーでは、患者の意思が尊重される。死を選ぶというのも個人に与えられた権利だ」と述べ、あくまでも本人が望んだ場合に限って安楽死が認められると強調しました。
そのうえで「子どもが、病気だけでなく死の意味を理解し、みずから判断する能力があるのかどうか精神科医や心理学者が見極めることになっている」と述べて、本人と治療に当たる医師だけではなく、親や専門家も加わって厳格な手続きを踏むことになると説明しました。
ベルギーでは、2002年から、18歳以上の安楽死が合法化されましたが、子どもにも適用を広げることについては、宗教関係者が倫理に反するとして強く反対してきたほか、医療関係者からも子どもの判断能力を図る基準があいまいだなどと批判的な意見も出ていました。