アングル:独連銀の姿勢に変化、ECBによる量的緩和にも検討の余地 | Reuters
欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れに断固として反対してきた独連銀が、量的緩和策を検討する姿勢を示した。その背景には欧州の鈍い景気回復とデフレ懸念がある。
ECBがこれまで量的緩和の実施を控えてきたのは、独連銀の反対だけが理由ではない。18カ国体制となっているユーロ圏で量的緩和を実施することは困難だという事情もある。
だが、ECB理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は25日、ユーロ圏で量的緩和がどう機能するのか、譲れない一線はどこか、デフレ対策としてECBがそのような措置を導入すべきかに言及。独連銀総裁がこのように予断を持たずに意見を表明するのはまれで、市場を驚かせた。
バイトマン総裁は、既にゼロ近辺となっている政策金利を一段と引き下げることでの効果は限られており、非伝統的な措置に関する協議が必要だとの認識を示した。法的な障害が多く考えられるものの、量的緩和は「論外」ではないとも語った。