5月25日に予定されているウクライナの大統領選挙は、30日に立候補の届け出が締め切られるのを前に、29日、首都キエフで主要な政党が党大会を開き、相次いで候補者を擁立しました。
このうち、有力な候補者になるとみられていたボクシング元世界王者のクリチコ氏は、みずからが党首を務める「ウダル」の党大会で立候補を見送り、政権崩壊につながる抗議デモを資金面で支援した大富豪のポロシェンコ氏の支援に回ると表明しました。
これを受け、ポロシェンコ氏は「政党『ウダル』と共に新しい政治を作っていく」と述べ、どの政党にも属さないものの「ウダル」の支援を受けて選挙を戦う意向を示しました。
一方、大統領職を追われた親ロシアのヤヌコービッチ氏の政敵として2年余り収監されていたティモシェンコ元首相も、与党「祖国」の党大会で候補者として擁立されました。
このほか、ヤヌコービッチ氏が率いていた元与党の「地域党」は、ロシア寄りの住民が多い東部ハリコフ州のドプキン前知事の擁立を決めました。
最新の世論調査では、ポロシェンコ氏が支持率24.9%でほかの候補者をリードしていて、立候補を見送ったクリチコ氏が8.9%、ティモシェンコ氏が8.2%などとなっています。