ドイツのメルケル首相はギリシャのサマラス首相と会談し、ギリシャがおよそ４年ぶりに償還期間の長い国債を発行したことを歓迎しつつも、引き続き財政再建と経済成長に取り組むよう求めました。
会談は１１日、ギリシャのアテネで行われ、両首脳は会談後、そろって記者会見しました。
この中でメルケル首相は、深刻な財政危機に陥り、２０１０年から長期国債の発行を停止していたギリシャが、前日、５年ものの国債を発行したことについて、「ギリシャに対する信頼が戻ってきている証拠だ」と述べて、ギリシャの財政に対する金融市場の信用が回復しつつあるとして歓迎しました。そのうえで、メルケル首相は「ギリシャが今後も正しい道を進むことを支持する」と述べて、ギリシャに対して引き続き緊縮策を進めて財政再建に取り組むとともに、経済成長を加速させるよう求めました。
ギリシャでは、失業率が高止まりしていることなどから、景気の先行きについては慎重な見方が根強く、追加の財政支援が必要になる可能性も指摘されていて、雇用対策などを打ち出しながら、いかに財政を立て直していくかが課題となっています。
