３０日までに出そろった証券大手５社のことし３月期の決算によりますと、「大和証券グループ」の最終的な利益は前の年の２．３倍の１６９４億円に増え、「三菱ＵＦＪ証券ホールディングス」もおよそ２倍の９７７億円となり、いずれも過去最高になりました。
このほか、最大手の「野村ホールディングス」が前の年のおよそ２倍に、「ＳＭＢＣ日興証券」が１．４倍に、そして「みずほ証券」も１．７倍に増え、いずれも大幅な増益となりました。
これは、日銀の大規模な金融緩和を背景に、株式や投資信託の取り引きが活発になり、売買手数料の収入が大幅に増えたことや、企業の買収や新たな株式公開の動きが広がり、手数料が増えたことが主な要因です。
大和証券グループの小松幹太常務執行役は、記者会見で「２４年ぶりに過去最高益を更新したが、活発な取り引きを支えてきた外国人投資家は次の成長戦略を求めていて、市場の活性化のためにも政府には具体的な戦略を期待したい」と述べました。
