ウクライナ東部では、暫定政権が親ロシア派の武装集団に対する軍事作戦を強化していて、武装集団の拠点スラビャンスクでは、これまでに双方で３０人以上が死亡するなど、戦闘が激しくなっています。
こうしたなか、地元のメディアは、ロシアとの国境に近いルガンスク州に「コサック」と呼ばれるロシアの愛国的なグループが、親ロシア派を支援するため相次いで入っていると伝えました。
親ロシア派が６日にネット上に公開した映像では、ロシアの旗を掲げたトラックにコサックの男たちが分乗し、市民に拍手で迎えられている様子が紹介されています。
親ロシア派は今月１１日にルガンスク州とドネツク州で自治権の拡大を求める住民投票を強行する構えで、コサックは投票所などで支援するとみられます。
これに対し暫定政権は、住民投票は法的根拠がないとして反対し、代わりに今月の大統領選挙に合わせて地方分権について国民に問うための法案を提出しましたが、６日、議会に否決されました。
国内の激しい対立を収拾させることは難しくなっていて、混乱のさらなる拡大が懸念されています。
