内戦が続くなか、シリア政府は来月３日に大統領選挙を実施する構えで、３期目を目指すアサド大統領の当選が確実視されています。こうしたなか、アメリカやイギリスなど１１か国は１５日、反政府勢力の統一組織「シリア国民連合」の代表とロンドンで会合を開き、声明を発表しました。
声明では、来月の大統領選挙について、国内外に避難している数百万人が参加できない見せかけの民主主義で、不当なものだとして、国際社会に対し選挙の実施に反対するよう求めています。
また、反政府勢力への支援を強化していくことや、アサド政権は国民に対するテロ行為を行っているとして責任を追及していくことを確認しました。
会合後の会見で、アメリカのケリー国務長官は、まだ確認されたわけではないとしたうえで、「戦闘のなかで塩素ガスが使われたことを示唆する多くのデータを目にしている」と述べ、これが証明されれば、化学兵器の使用を禁じる条約に違反していると指摘しました。
