ウクライナの暫定政権は、事態の打開に向けて今月１４日に首都キエフで１回目の円卓会議を開きましたが、混乱が続く東部でも幅広い層から意見を聞くべきだとして、１７日、東部での初めての会議を、治安が比較的安定しているハリコフで開きました。
会議には、ヤツェニューク首相ら閣僚のほか、地元の議員や企業関係者らが参加し、緊張緩和のためには地方の自治権を拡大することが必要だという意見や憲法改正へ向けたプロセスを早急に進めるべきだといった意見が多く出されました。
また、会議では、ウクライナ軍と親ロシア派の武装集団の間で続く戦闘を直ちに停止させる必要性を確認したものの、地元の議員の一部がウクライナ軍が先に撤退するべきだと主張して暫定政権側と対立するなど、停戦の方法を巡っては意見が分かれました。
暫定政権は今後、ほかの地方都市でも円卓会議を開く予定で、国民との対話を通して国の再建を進める姿勢を強調していますが、親ロシア派の武装集団は今後も招かないとしていて、緊張が緩和する見通しは立っていません。
